T邸南側:森の庭づくり 〜はじめの一歩〜

森の庭づくり。
ここの庭に関わりはじめたのは2015年の早春だった。
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建屋周りの庭空間一面に生えるクローバーと大量のホスタが庭を占拠し、混み合った庭木が空間を圧迫する。
素敵な既存木があるのに何故?

どう手を入れて良いのかわからなくなり、春から秋は庭に出たくないし出られない。
草花が枯れ、真っ白な雪に覆われた冬だけが癒しの庭。
一応、建物の建設時にデザインされ、作庭された庭である。

勿体ない。施主様とお話しした時一番にそう思った。
そして何故?とも思った。

素敵な空間があるのに、ちゃんと計画して、土を作り、光を落とし、草木を適切に置いてあげれば絶対素敵な庭になる。
次にその思いが込み上げた。

いい庭にしてあげたい。

一年を通じて庭に関わり、庭の草木、環境、土を理解する。
そこから始める。

2015年の6月末。
夏も近くなると手放し状態だった庭はその凶暴性を現わす。
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クローバーが庭を埋め尽くし、背の高いヨモギがあちこちで壁となる。
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地面はオオバコやタンポポ、ありきたりの草で覆われる。
巨大になった大量のホスタが庭と空間を圧迫し、庭をより一層狭く見せる。
足の踏み場もない。確かにこれでは庭に出たくもなくなって当たり前。

でも、よく観察すると良い野草も沢山いる。

こうやって庭に対する理解を深めていく。

そう、まずはクローバーを駆除し、残すべき草と取り除くべき草を分けていく。でも大量のクローバーを全て抜くのはちょっと骨が折れる。
この時、先に北側の庭を作庭することにしていたから、北側の庭は手作業でコツコツクローバーを駆除しはじめていて、南側の庭まで全て同じようにやるには時間も人も足りなかったからだ。

だから、こうした!
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樹木の株元だけを丁寧に手作業で草取りする。
残ったクローバーは地上部を地際まできつく草刈りする。
そして庭全体に防草シートと麻袋を敷き、地上部に光が当たらないようにしっかり遮光してしまう。
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2018年の作庭まで約3年このままで放置して、暴力的に増えてしまったクローバーを駆除する。
時間と忍耐。

一応、この間も庭を庭として楽しめるように、シートを張らずあけておいた樹木の株元に野草を植栽して小さな花壇を作った。
お客様にとっては我慢の日々。
慣れてくると「このままでも良いかもね」などという気にも正直なったりした。

こうやって気長に信じて、待っていただけた3年。
お客様に感謝。

そして、2018年5月末。
いよいよ、作庭開始。

まずはこの3年間、防草シートで覆われた庭を楽しませてくれた野草たちのお引越し。
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庭ができるまで、ちょっと別処にいてもらう。
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大量のホスタに、僕たちが植えた山野草。皆で手分けして掘り上げて運び出す。
思った以上に沢山あって引越し先は満員御礼。

現場が綺麗になって、サッパリした。
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綺麗に整えたら、さあ、いよいよ防草シートを外してみようか。
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ちょとドキドキする。

3年経っても麻袋はまだ原型をとどめていた。
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まだまだ使えるように見えるけど、持ち上げるとボロボロと崩れる。
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再利用は無理だね。諦める。

防草シートと麻袋を綺麗に剥がした庭。
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クローバーはすっかり消えて綺麗な地面が姿を表した。
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分かっていたけど、やっぱりこの姿を見るまではドキドキした。
そしてホットした。

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庭の下ごしらえ完了です。

森の庭づくり。

さあ、ここから。
はじめの一歩。

ここからイメージを形に、四季を通して楽しんでもらえる庭へ!











# by eilakuyagarden | 2018-07-10 19:48 | 里山林の庭 | Comments(0)


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それでも、それでも

庭づくりは毎日が筋トレ。

皆ができることを分け合って、助け合って、

掘って、
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運んで、
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敷き均して、
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暑い日差しもなんのその!

登って、降りて、立って、しゃがんで、踏んで、走って!

汗かいて、休んで、汗かいての繰り返し。

辛くて、大変。
毎日筋肉痛。

でもね! それでも、それでも、楽しいんですよ。

変わっていく庭を見ると嬉しくなる。
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出来たばかりに庭の成長が楽しみになる。
また来たくなる、お客さんと歩きたくなる。

綺麗に咲いた花が愛おしい。
また会いたくなる。
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来年も綺麗に咲いてくれるかな?心配になる。
咲いてくれないと悲しくなる。
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庭には僕の喜怒哀楽の全てが表現されている。
そんな気がする。

庭づくりは本当に大変。
設計デザインは産みの苦しみ。
天気に右往左往して、うまく進まないとヤキモキして、胃がキリキリする。

でもね、でも、それでも、それでも、庭づくりが好きなんだなぁ。




# by eilakuyagarden | 2018-07-09 22:53 | 永楽屋ガーデン | Comments(0)


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夏色ピンクの ” ヤナギラン "

梅雨が明け、やってきた夏日。厳しい暑さに辟易していた。
雨でも降って少しは涼しくなってくれないか!なんて言ったからなのか、連日の記録的な大雨。各地で発表される大雨特別警報。心配だ。

しかし、ここまでの雨は想定外。
今週で終われそうだったT邸の建屋南側の庭工事もこの雨で足止め状態だ。
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あと一歩でゴールがラインがくぐれない。ヤキモキします。

梅雨明けはなんだったのだろう?
本当に早くやんでくれないものか。
雨の庭を見ながらため息が出ます。

でも、お天道様には逆らえない。焦らずじっくり待つしかない。

そんな時は、建屋北側の夏色の庭でも見てリラックス。
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2016年に作庭した北側の庭。
2度、冬を越した植物たちはやっと本来の個性的な姿を現してきた。

昨年は小さかった ” ヤナギラン "。
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今年は十分な高さに伸びて、夏色ピンクの花を咲かせている。

優しい花姿が炎天下には涼を運び、雨の日には煌めく光を連れてくる。
優しい風にユラユラする姿がなんとも可愛い。
暴力的に増えるのだけがちょっと困りものだけど、明るく広いスペースに群生させることができるなら、それは見事な景色をつくってくれる。

ヤキモキした気分をスッと浄化してくれる、夏色ピンクのヤナギラン。
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使い方次第なのだけれど、高原の夏にはオススメです。





# by eilakuyagarden | 2018-07-06 21:04 | 野草の暮らし | Comments(2)


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夏の暑さを岐阜弁でボヤいてみる
夏空

車載の温度計が外気温37度と表示していた。
じりじり照りつける夏の強い日差しが痛い。
加えて、無風。

ジッとしてても汗が噴き出す。
暑くて溶けそう。

やっぱり、夏は苦手。

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濃い緑になった浅間山。
田んぼの緑が一瞬の涼を運んでくれる。

それが救いだなぁ。


TVの影響か、最近ちょっと岐阜弁が懐かしくて、ちょっと今日の暑さを岐阜弁(以下、アンダーバーが岐阜各務原あたりの方言)で話したってみるで、聞いたって。


あかん、夏になってまった。
暑っつくって あかんわぁ。溶けてまう。

今日なんか、ちょっと外行ったら、車ん中ドカドカ(めちゃくちゃ暑いってことを岐阜各務原あたりではドカドカって言います)やで、外に出る気もせぇへんし、はよ帰って家ん中で冷房たいて死んどったわぁ。まぁ、休みやでええけどぉ。はよ夏終わらんかなぁ。はよ秋こんかなぁ。

なんか、書いとっても暑くなってまう。


うん、なんかやっぱり岐阜弁って暑っ苦しくてあかんわぁ。

でも、書きながら話していて、とても懐かしくて楽しい。
子供の頃に戻った気分になる。

自分の故郷に方言があるっていいですね。







# by eilakuyagarden | 2018-07-01 16:05 | 息抜き | Comments(0)


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梅雨明け 夏空 栗の花

6月も今日で終わり。
今年も半分が過ぎてしまった。

改革の年として始まった2018年。
いろいろ固執していたものを脱ぎ捨てて、新しい流れをつくることで、これまでとは違った縁が生まれ、新しい歩き方がみえてくる。

これまでよりも少しゆっくりとシンプルに動く。
あまり時間に追われないようにしながらも、じっくり考え、こだわり、とにかく心身ともに無理しない。休んで、振り返って、戻っては進んで。一歩。一歩、確実に。
特別なことはない何気ない毎日の繰り返しだけど、本当に充実している。

肉体的には疲れていても、楽しい気持ちを大事に毎日を元気に過ごす。
疲れたら笑顔に救われ、癒される。

お客さんと変わりゆく庭を眺めて、いいね!って笑う。
うん、庭づくりはやっぱり楽しいです。

上手く変革の年を過ごせているなって思う。
ありがとうございます。


6月も今日で終わり。
開花した栗の花の匂いが森を包み、夏空が森を照らす。
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いつもなら、栗の花が咲き、7月の海の日前後で梅雨明けしたら、ギラギラした夏空から肌を刺す強い日差しが降ってくる。


でも、今年はもう梅雨が明けた。
栗の花の向こうには、真っ青な夏空。
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今年は永楽屋ガーデンの変革の年。
象徴する夏の出来事として記憶されるのかもしれないですね。

ちょっと早いけど、今日の気分のように気持ちのいい夏空でした。







# by eilakuyagarden | 2018-06-30 20:07 | 永楽屋ガーデン | Comments(0)


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心 hotな 雨宿り

軽井沢の梅雨。

冷たい雨が草花を濡らし、ちょっと寒い。

ダンコウバイの株元に生えたミズヒキの葉の上で雨宿りするトンボが二匹。
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「ダビドサナエ」の夫婦が冷たい雨にジッと耐えている。
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右がオスで、左がメス。

羽が濡れて飛び立てないのか?
そもそも変温動物ですから、やっぱり寒すぎて動けないのか?

たまには羽休めもいいんじゃない!

いずれにしても、ふたり仲良く並んでいる姿がちょっと羨ましい。

雨は冷たいけど、心はhot(ホッと)温まります。



# by eilakuyagarden | 2018-06-17 22:40 | 息抜き | Comments(0)


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妖精の舞 ” ミツバシモツケ ”

小さな白い妖精がふわふわと舞い踊っているような花姿。
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可愛いですよね。

春と初夏の間。
ちょっと花が少なくなるこの季節。
緑の葉が重なるボーダー花壇の中で満開になった ” ミツバシモツケ "。
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日本の野草ではなくて、北アメリカが自生地。
でも、ミツバシモツケは、日本のナチュラルな庭にもよく似合う。
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花も葉もとっても優しい。

梅雨の雨もよく似合う。
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白い妖精達の美しい舞は、今が見頃です。









# by eilakuyagarden | 2018-06-16 20:00 | 野草の暮らし | Comments(0)


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梅雨と白花と花嫁

6月で思い浮かぶのは「梅雨」、「アジサイ」、祝日の無い一ヶ月(会社員の頃はこの印象が一番だったなぁ」)、そして「ジューンブライド」六月の花嫁。

六月に結婚すると一生涯幸せな結婚生活が送れると言われていますよね。

ジューンブライドの由来は諸説あるようで、ローマ神話の女神ユノに由来する説、昔のヨーロッパで農作業の忙しさから3-5月が結婚が禁止され、解禁されたのが6月だった説、そして、ヨーロッパでは一年で6月が最も結婚式に適した気候だったから説と、どれもそれらしい由来です。いずれも、ヨーロッパが起源の由来です。

幸せになれるかどうかはそれぞれの人生ですし、確率の問題かなって気がしますが、でも六月の花嫁はやっぱり素敵で、幸せになれるんだって思うんです。

梅雨は白花が美しい。新説ジューンブライダル。

だって、ほら!

純白のバラ「アイスバーグ」。
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手毬のようなアジサイ「アナベル」。
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泡のような白花の「ギンバイカ(マートル)」。
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ウェディングブーケのようなカシワバアジサイ「スノー・クイーン」。
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他にも沢山の白い花が庭で、山野で、梅雨の雨の中でキラキラと輝いています。
そう、緑が深くなっていくこの時期、緑の中に埋もれている白花は、雨だからこそ、その白さを一層際立たせて、とても美しく、華やかに輝くのです。
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汚れのない純真な白無垢を着た和装の花嫁。
美しく輝く純白のウェディングドレスを着た洋装の花嫁。

日本の梅雨は純白の花(嫁)を美しく輝かせ、幸せへと導いてくれる。

梅雨と白花と花嫁。
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梅雨は白花が美しい。新説ジューンブライダル。

結構当たりかもしれません。








# by eilakuyagarden | 2018-06-10 22:52 | 息抜き | Comments(0)


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失われゆく植物たち「サクラソウ」

人の手が入らない自然があって、その中で生き生きと育つ植物がいる。

一方で人間の生活範囲に近い場所では、暮らしの中に生かされ、里山として、人間が草刈り、野焼きなどで適切に除草したりすることによって、人とともに暮らし、生きている植物がいる。

でも、無計画な森林の伐採や開発、強力な農薬による除草といった効率だけを優先した農耕など、人間の利便性を最優先に、過剰に人が関わりすぎて侵されてしまった自然の中では、在来の野草たちが生育地を奪われ、駆逐され、絶滅危惧植物となっていく。

庭づくりという行為は、もしかすると利便性優先の開発に加担する面を持っているかもしれないと思っている。

でも、それは関わり方次第とも思う。
昔の日本人が当たり前にしてきた、里山の自然を守り育てる志を持って取り組めば、無謀な建築などで開発され、荒廃してしまった自然を、元の豊かな生態系を有する、多様性を持った森に生まれ変わらせることもできる。僕は、そう信じ、そうしていきたくて、そうなるような庭づくりをいつも志して作庭している。

庭をつくる、手を入れ、草木を愛でる。そうすることで、元の環境以上に豊かな自然環境を取り戻し、絶滅危惧へと追いやられつつある植物たちが元気に暮らし続けられる環境を増やし、失われつつある植物たちを守り、育て、少しでも沢山の仲間を増やしてあげる。

永楽屋ガーデンで関わらせていただいているお庭には、そんな取り組みをさせてもらっている場所が沢山ある。

そんな場所で、楽しそうに、気持ち良さげに暮らす植物たちを、少しでも知ってもらえるといいなと思って、「野草の暮らし」というカテゴリとは別に「失われつつある植物たち」として紹介していきたいと思います。これまで「野草の暮らし」の中で紹介した植物と重複するところもありますが、過去の記事の中にあるものは順次このカテゴリに統一していきます(ってちょっと時間かかると思いますが)。


で、やはり第一回は軽井沢町の町の花でもある「サクラソウ」。
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サクラソウは早春にピンクの可愛い花を咲かせる多年草。
軽井沢での花期は4月末〜5月。
湿地で元気に育つ植物。
普通に山野草として売られてもいるから、これがなぜ絶滅危惧種って思う人も多い。

実際、最近ではかなりその植生が守られて、開発以上の保護活動でその個体数は増えているように思います。ただ、それは、庭や保護地といった本来の自生地とは別の場所での話であって、もともとの好適な生育環境である、浅間山麓の森や、田畑や草原などの湿り気の多い原野では自生する個体数は減少している。

自生地での個体数が減少する原因としては、サクラソウの鑑賞価値の高さが原因で園芸用に自生地から無謀、無計画に採取、盗掘されたり、
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森林や原野の荒廃などによる植生環境の大きな変化や、人による森や湿地の乱開発によってその生育環境が減少したりといったことがある。

環境省のレッドデータでは、サクラソウは絶滅危惧種としての登録がないのだけれど、長野県のレッドデータブックでは絶滅危惧II類(VU:絶滅の危険が増大している種)としてリストアップされている。

川へと下る森の奥深くの傾斜地。ずっと放置され、強大なクマイチゴや笹の深い藪となっていた場所。
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クマイチゴを伐採し、地面に日の光が届くようにし、秋には笹を切り倒すなどして、放置され続けてきた傾斜地の手を入れを始めたのが3年前。

そして、今年の5月中旬の斜面を歩くと、そこには元気に花咲かせる「サクラソウ」の群生があちこちにできていた。
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嬉しかったなぁ。

切り倒して枯れた笹の下から、沢山のサクラソウが元気に顔を出している。
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軽井沢の森で暮らし続けてきた、自生するサクラソウの姿。
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ワニグチソウやタガネソウなど、沢山の野草に囲まれながら元気にくらすサクラソウ。
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ここには豊かな自然が生き続け、繋がり続けている。

手を拱いて入れば、大きく変化する植生環境にその好適地を奪われ、失われゆく植物となっていたかもしれない。人の手が適切に関わることで、こうやって守られる自然がある。

新しく作る庭たちが、いつかこんな自生地のように、失われゆく植物たちの大切な住処になってほしい。

守り、育み、関わりながら、僕たちは庭という自然を作るものとして、その暮らしをしっかり学び、守り、伝え、繋げてていかなくてはと思う。
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スタッフ達にもこの想いが届いただろうか。この大切な環境に何を思い、何を感じたのだろう。

守るべき自然。
失われゆく植物の話し。

これからも少しづつ綴っていきます。











# by eilakuyagarden | 2018-06-07 21:57 | 失われゆく植物たち | Comments(0)


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矢車 に込めた思いのように

去年(2017年)の六月初旬。
2012年に植えてから、5年かかってようやく一輪の花を咲かせた ” ヤグルマソウ ” 。
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やっとみられたこの花に昨年は感動をもらった。


そして、今年のヤグルマソウ。
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葉の形が鯉のぼりの柱の頂につけられた「矢車」に似ているからと、名前の由来にもなった巨大な葉っぱ。5枚の小葉が手のひらを大きく開いたように広がった葉は大きいものだと外接円の直径が50㎝にもなった。昨年よりも一回り大きくなり、数も増えて、ここの群落もさらに大きくなった。う〜ん、見事だ!


そして、1m近く伸びた花の茎の先に咲いた花。
昨年一本だけだった花は、今年、6本になった。
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昨年よりも大きな花序には、小さな白花がたくさん咲いて、見事な花姿をつくる。
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先端がクルンって丸まった姿が愛らしいでしょ。
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適度な湿り気と強い日差しを避けられる環境でないとここまで株が大きくなることも、巨大な葉も、ましてや沢山の花なんて見ることはできない。でも、植物自体はとっても強いので、都会の暑い花壇でも、厳しい日光が避けられるのなら、綺麗な葉っぱを毎年楽しむことはできる。

花でなく葉を楽しむ植物として使うことが可能だから、実際、厳しい都会の環境の中でも良く使われていますけど...。

だけど、やっぱりこういう植物は、植物が心地よく暮らせて、大きく、元気に育って、仲間を増やせて、綺麗な花をイキイキとつけられる環境でこそその個性が生きると思うんですよ。
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大きなものは大きく、小さなものは小さく、無理なく自然に育てることができるような場所。そんな場所を選んで育てて欲しい、植えて欲しい。そう思うんですよ。

さて、来年はいくつの花がつくだろう。
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その名前の由来にある矢車に込められた、健やかな成長への願いのように、また一回り大きく元気に育って欲しいな。







# by eilakuyagarden | 2018-05-26 23:59 | 野草の暮らし | Comments(2)


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そこにある自然を生かしたナチュラルガーデンのデザイン、施工、メンテナンスを行っています。

「花木と語らう緑の園芸教室」も不定期に開催。
ガーデニングの基本、お庭、植物と触れ合う楽しさをお伝えしています。


長野県, 軽井沢, 八ヶ岳, 岐阜県で主に活動していますが、ご依頼があれば日本全国どこへでも伺います。まずはご相談くださいね。

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