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信じる物に救われる

寒気がやってきて、岐阜も冷たい空気に包まれた。
おかげで春霞も無く、久しぶりに澄みきった青空が広がった。

やっぱり、冬の空気が好きだなぁって実感した。

昨日の雨で、花苗も湿り気たっぷり。
今日は気温も低くて土が乾くことも期待できない。

「こんな日は思いきって休みにしてしまおう。」と昨夜決めた。
こうやって平日でも自由に休めるのが自営業のいいところだねぇと、ちょっと優越感に浸りながら目覚め、テレビをつけて始めて今日は祭日なんだと気がついた。ちょっと損した気分。

でもいい天気。気分は上々。

予定通りに、年度末のお決まり行事。
犬山成田山(千葉の成田山新勝寺の別院。寺号:大本山成田山名古屋別院大聖寺)へ 「 お護摩ご祈祷 」 に行ってきました。

僕自身は無宗教ですが、子供の頃からこのお寺のお守りを肌身離さず持たされ、何度もこのお寺でご祈祷を受けた。そんな事からなんとなく年度末に一年の商売繁盛や心身の健全をご祈祷してもらっている。ご本尊は不動明王ということから真言密教系のお寺さんである。

真言密教って言うとなんだか怖い響きがあるよね。でも、宗教的な教えというより、史実的な物語として読むと以外に面白い。詳しくは書かないけど、真言密教を説いた弘法大師空海さんによれば、真言密教の法身(ほうしん)は大日如来という仏様で、『 法(ほう) 』 は 「 宇宙の真理 」であり、それを 『 身(み) 』 とする 「 大日如来 」 は宇宙生命そのものだという。そして、〔 この宇宙そのものが自分であり、自分こそが宇宙なのだ 〕 とも説いている。宇宙と人間のつながり、絆の捉え方をつかみ取る事が真言密教の基本なんだそうだ。この世界観を分かり易く現したのが [ 曼荼羅 ] なんだけど、そこに鎮座する沢山の如来、菩薩、明王などの仏尊は美術的に見て美しくてカッコイイし、法具などもとても芸術的だなぁって思う。人間神格化された宗教よりも、その考え方が理論的かつ科学的で、数学や物理学の考え方にも似ていてとても面白い。そこが、理系男子の僕の興味を引きつける所なんだろう。全く、宗教的に信心深く見ていない所が罰当りですよねぇ。

話が飛んだついでに、人間神格化された宗教って全く興味ないけれど、日本古来の宗教 「 神道(しんとう) 」 にはとても共感する。古来から日本人の生活に根付いた考え方で、自然のあらゆるものの中に神様というか人知の及ばない敬うべき存在があって、日本人は昔から、そういった物を大切にして生きてきた。木に、草花に、土に、畑に、田んぼに、お釜に、茶碗に、井戸にだって神様がいる。自分の周りのありとあらゆる物に敬うべき何かがいるって考える。だから、今でも自然を大切にするし、欧米のように自然を支配しよう(そう、欧米人には人間至上主義な考え方がある)とはぜず、自然と共に生きていこうと考えるんだ。里山に癒されるというのも、そういった神道の考え方が少なからず自然と身に付いているからなんだと思う。礼儀正しくて、思いやりがある日本人が世界ではとても特異な存在に思われるけど、それは、神道の考え方が古来より日本人の習慣として根付いているからなんだと思う。

脱線しまくりましたてスイマセン。
ということで、ご祈祷にやってきました 「 犬山成田山 」 です。

信じる物に救われる_b0133243_225557.jpg

手水舎で、身を清めて参道の階段を昇っていきます。
子供の頃から何度もきているけど、この登り階段には毎回ウキウキします。
(階段の登りがキツイなぁって人には、本堂まで車で一気に上がれる裏道があります)

信じる物に救われる_b0133243_229248.jpg

階段を昇りきって振り返ると、南に小牧山城から名古屋駅前のJRセントラルタワーズやミッドランドスクエアービルまでが一望できます。


西には、木曽川と犬山城。その遥か後ろには、雪雲のかかった養老山脈や伊吹山。

信じる物に救われる_b0133243_2293736.jpg

美しい景色が広がります。


上がった息を整え、ご祈祷の受付を済ませたら、午前九時から朱色が美しい本堂にて 「 お護摩ご祈祷 」 。

信じる物に救われる_b0133243_2295729.jpg

今日はご祈祷を受ける人が少なく、僕を含めてわずか五組。
いつになく、ゆったりとした気持ちでご祈祷を受け 「 さあ、今年も一年頑張るぞ! 」と気が引き締まりました。

願い事って、お願いするだけでは叶いません。日々の努力が大事で、その努力が報いられるかどうかは自分次第。じゃあ、ご祈祷なんて必要ないじゃないとも思うけど、ようは気持ち次第なんでしょうね。ご祈祷したから、きっと努力は報われる。そう思い、努力して頑張る。卵が先か、鶏が先かみたいな話だなぁ。

ご祈祷の効果があるのかないのかはわかりませんし、考える必要も無いと思います。
でも、ただ一つ、これだけはずっと信じているものが僕にはあります。

それがこの 「 身代わり守り 」 。

信じる物に救われる_b0133243_221020100.jpg

ご祈祷を受けた木の札。ご本尊の不動明王の化身であるこのお札を常日頃から身につけていると、なにか大きな災いが身に降り掛かる時には真っ二つに割れて身を守ってくれると言うお守りさんです。

小学生の頃から、祖母にそういわれて、いつも身代わり様をお守り袋に入れて首からぶら下げていました。信じていた訳ではありません。単に、着けさせられていました。でも、ある雨の日に、教室で遊んでいて転び、机の角に下あごを強打し、上の前歯の一本が折れて、下唇に刺さるという大怪我をしました(今でも僕の上の前歯は1本少ないのですが、成長にともない見事に抜けた歯の隙間が埋まって、誰も一本少ないとは気がつきません)。この時、はじめてお守り様が真っ二つに割れて驚きました。でも、この時も転んだ時にお守りさんが割れたのだろうぐらいにしか思っていませんでした。でも、その後、小学5年生の時に、夏休みのプール登校の際、プールの階段で押されて倒れて手首を骨折した時にもお守りが割れたのですが、この時、お守りは脱衣所のカバンの中。物理的な力が加わる状況でなくても割れた事に少し怖くなりましたが、これからは、すっかりお守りさんを信じるようになりました。その後も何度も割れていて、最近では、数年前に軽井沢プリンスのスキーインストラクターをしていた時の大怪我の際にも割れました。決して持っていれば怪我をしないなんていう、ドラえもんの便利アイテムって訳ではありません。でも、もっと大怪我になっても不思議でない状況で、完治する程度の怪我で済んでくれた事が何度もあり、お守りさんに対する僕の信頼は絶大です(これを着けさせてくれた亡き祖母が、お不動さんと一緒に守ってくれている。そんな気もします)。今でも、庭仕事の時にはもちろんのこと、ちょっと出かける時などにも、常に身体の何処かに持っています。

信じる者は救われるじゃなくて、「 信じる物に救われている 」 んでしょうね。

またまた話が大脱線ですね。


信じる物に救われる_b0133243_22104284.jpg

ご祈祷の岐路、境内で一株だけ満開になった桜が出迎えてくれました。

信じる物に救われる_b0133243_2213831.jpg

桜咲く道。
ちょっと寒さで桜もこわばっているようですが、澄みきった青空に淡いピンクの桜が本当に奇麗です。


信じる物に救われる_b0133243_22133470.jpg

なんだか、とても清々しい気分になった一日。

さあ、また明日からは、花苗達の手入れも再始動。

身代わり様。明日からもどうぞ守ってくださいな。
by eilakuyagarden | 2014-03-21 22:36 | 永楽屋ガーデン | Comments(0)


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