今年からメンテナンスを任されている軽井沢のとあるお宅のお庭。
軽井沢の自然が残された貴重な庭。 沢山の木々が生え、多くの野草が自生しています。 そんなお庭の一角。少し湿った木々の木陰。 大きな草達の陰から、長い花茎を伸ばし、鮮やかな花が顔を出していました。 “クリンソウ”です。 少し濃く、暗いピンクの花が、木陰で輝いていました。 軽井沢で、自生するクリンソウを見るのは初めてのこと。 その花の奇麗さに魅せられました。 クリンソウはサクラソウ科サクラソウ属の多年草。 山地の少し湿った所に生えています。 サクラソウに比べて一回り大きなクリンソウの葉。 こちらは、このお庭に自生する “サクラソウ”。 クリンソウの葉のふちの切れこみはサクラソウ程深くなく、簡単に見分けられます。 クリンソウは花茎の周りに円を描く様に小さな花を咲かせます。 それが、長い花茎に幾段にも重なってつきます。 (今日見つけたクリンソウは一段しかありませんでした) この姿が、お寺の五重の塔のてっぺんにある柱の飾り「九輪(くりん)」に似ていることから、その名がつきました。 う〜ん、似てるって言えば似てるかなぁ〜。ちょっと微妙ですね。 残念ながら、この場所に自生していたのはこの一株だけ。 このクリンソウも絶えつつあったのかもしれません。 なんとか、頑張って少しづつでいいから増えて欲しいです。 なんだか寂しい気持ちになりながら、メンテナンスを続けていたら、 別の場所でもう一株の “クリンソウ” を発見。 何とこちらのクリンソウは白花。深い緑の中、更に見つけにくい花色のクリンソウは、まるでカクレンボしているよう。 ピンクの花とは違って清廉な白花。 花の中心が黄色く染まっていてなんとも愛らしい花です。 こちらも、この場所に自生しているのは一株だけ。 お客様は植えていないとのことなので、やっぱり自生していたものなのかな? お客様と僕以外は、きっとこの場所にはやってこないでしょうから、 どうか安心して家族を増やしてくださいね。
by eilakuyagarden
| 2010-06-08 22:36
| 里山林の庭
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