自宅療養日記 19 : 不安と恐怖

先々週くらいから庭や苗畑での作業をはじめ、
先週末には、そろそろ長野に戻る準備と、病気治療のため庭づくりを延期しているお客様へのご挨拶と今年の進め方のお打ち合わせなどのために数日長野に戻ったりした。

体力は少しずつ回復していて体調は良いのだけれど、疲れは病気療養前とは比べ物にならないくらい重く出る。肉体的な疲労以上に、まずは眼に症状が現れる。

岐阜と長野の600kmを超える往復。
片道4時間の道のりを眩しい日射しを見ながら運転した後の眼の疲れ方は尋常でない。
のんびり運転しているだけなのだけど、やっぱり眼をかなり酷使しているんだなあと思い知らされる。加えて花粉の飛散が疲れた目にさらにダメージを与える。

先週に苗畑の補修作業で少し重労働な作業をこなし、身体が疲れていた事もあるけれど、まだまだ行って帰って、休み無く動き回ると言った状況は弱った身体には少し無理なようだ。

帰ってきてから、眼のピリピリした痛みが続いていた。
眼球をギュッと握られたような痛みや、逆に膨れたような張り。
網膜が乾いてまぶたに引っ掛かるような嫌な感じ。
午前中は比較的良いのだけれど、昼過ぎから夕方にかけてどんどん痛くなる。
しまいには、全身の皮膚のアチラコチラがピリピリ、チクチク痛痒い。
とにかく眼が疲れる。
なんだか耳鳴りも強くなってきた気がする。

見え方の歪み、視力の低下などは無いけれど、なんだか嫌な感じ。
そう、これらの症状は原田病が発病する前の感じだ。

原田病が発病する直前の風邪の症状が出る以前に、ドライアイのような眼の痛みやゴロゴロ、ピリピリ感。なんとも言えない眼の違和感が現れる時期がたしかにあった。
嫌な記憶が蘇る。

不安と恐怖。
怖くて、眠れない。
寝て、明日起きたらあの眼の歪みや黒い陰、そして網膜が剥離するスポット現象のような、蝶が目の前を羽ばたいているようなあの嫌な現象が現れているんじゃないのか?

恐怖の記憶が毎夜蘇って眠れない。

たしかにこの時期なら花粉症の疑いも考えられる。
少し見え方の違和感を感じるけれどでも、これも嫌な記憶が蘇って、そんな感じに見えてしまっているだけなのかもしれない。耳鳴りもするけど、記憶の中でなっているだけなのか、本当に鳴っているのか判断できないときもある。

視力も、見え方も問題ないうちは、不安と恐怖を自分の中にできるだけ閉じ込めて、耐える。そして、とにかくできる事をした。

寝て、休む。
眼を冷やしてクールダウン。
ドライアイの目薬と網膜炎の炎症を抑える目薬を点眼する。

あとは不安をこらえ、恐怖を飲み込んで、通院日まで耐える。



そして、今日ようやくの通院日。退院から10回目。

とにかくいつも通りの検査後、診察でこれらの目の違和感と、不安と恐怖を訴えてみた。
『とりあえず、視力は両目とも1.5。眼圧は正常です。眼底の剥離も無くて落ちついています。網膜に炎症が少しあります。花粉症かもしれませんね。鼻水出ますか?(出ませんと応えると)なら、このままの点眼でいきましょう』

「原田病の前兆のような嫌な症状で不安なんですが?」

『再発したら、またステロイドの点眼か点滴での治療になりますね。』

か、軽く言ったね。
サラッと流したね。

どれほどこちらが今の状況が不安で、怖いのか。
また治療すればいいってだけじゃない。
再発しちゃったら、また、あの治療の恐怖や、生活や仕事への不安と戦う日々がやってくるんだよ!
ステロイドの副作用や離脱症に悩まされる日々がやってくるんだよ。
なのに、サラッと、軽く、治療すればいいんだからって感じの返答したね。

怒るよりも、なんだか、力が抜けました。
何言っても、訴えてもこの先生にはむりだなこりゃ。


とにかく、検査結果で網膜の剥離は無く、視力、眼圧は正常。
現時点で原田病の再発は見られず、目の違和感は花粉症かも?
でも、あまり重篤な症状でないので、点眼はこのままドライアイと炎症抑制の目薬でいきましょう。

あぁ〜、なんだか一人芝居。
症状が現れない限り、数値に表れない限り真剣には向き合ってくれないんだなぁ。
少しだけ不安な心や、恐怖に震える心を汲み取って、救ってくれる一言でもあれば、もう少し信頼していけるんだけどなぁ。

例えばこんな感じ。
『検査結果は***で、原田病の前兆のような症状は見られません。岡田さんの言われる症状は花粉症による物かもしれませんから、花粉症の点眼などで様子を見てみてもいいですけれど、鼻水などが出ていませんから敢えて花粉症の薬を使うより、今のままの治療でいきましょう。もし、花粉症の症状が現れたらまた受診して下さい。花粉症の目薬を出します。もし、視力や見え方に違和感が出てきたらすぐにきて下さいね。その時はまたステロイドによる治療になってしまいますが、今度こそ再発しないように慎重に頑張って治療しましょう。その時は、この前よりも慎重にステロイドコントロールして、再発しないように慎重に頑張りましょう。不安になりすぎると再発するかもしれないから、あまり不安がらずに、今の検査結果を信じて大事にして下さい』
多分30秒から一分以内の会話。でも先の数行に比べれば、よほど心に響くと思う。
これだけの事で、患者は不安を小さくでき、恐怖に耐えられる力と、先生への信頼が沸いてくると思うのだが...。限られた時間の中で一対多の大変な仕事なのは良くわかっている、だから、確信が欲しいんじゃない、(本心でなくとも)考えてくれているとコチラに思わせてくれればいい。それだけで、信頼関係は大きくなると思うのだが...。


そんな感じの久々の通院で、不安な気持ちは残っているけど、
現れなかった症状と現れた数値から、少しだけ不安も軽くなった。
嫌な症状や数値が表れないように自己防衛するしかありません。

目の調子に気を配りながら、
身体に無理させないように、目に負担をかけないように、
少しずつ作業を続け、身体を動かし、体力の回復を計って行くしかありません。

“ もし ”再発したらの if を考えないようにして、治療を続けるしか無いんだなぁ。

でも、今日は、昨日までに比べ、少しだけ安心して眠れそうです。
by eilakuyagarden | 2013-03-28 19:41 | 永楽屋ガーデン | Comments(6)
Commented at 2013-03-30 11:46
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by eilakuyagarden at 2013-03-30 22:33
鍵コメ様
ありがとうございます。
いやぁ、すっかり忘れていた記憶が一気に蘇り、突如として不安が増幅してしまいました。情けないですね。

でも、目と身体を休め、病院の検査も良好だった事あって、随分不安な気持ちも落ちついております。目のピリピリ感も少し和らいできたので、このまま頑張ります。
Commented at 2013-04-17 18:25
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by eilakuyagarden at 2013-04-17 19:44
鍵コメ 2さま
病気の不安や恐怖はやはり当人や同じ境遇になった者にしか分からないものです。それはお医者さんでも同じ。それでも、心を拾おうとする先生もいます。昔、僕の側にいたお医者さんはそんな心を拾う人でした。患者さんの負の部分を背負って帰ってきては泣いたり、元気に退院すれば自分の事のように喜んだりする人でした。それを身近で見ていたので、お医者さんの気持ちは普通の人より良くわかっています。その忙しさ、大変さも良く知っています。だから、あまり一方通行に不安を押し付けるのも悪いけど、少しで良いから気にしていると思わせてくれると本当に嬉しいんですけどね。僕もまだ療養中で、不安になる事もまだまだあります。一人て抱えて辛い時に、吐き出して楽になるならご連絡して下さい、原田病治療の少し先輩として何かアドバイスできるかなぁ?お互い、自分を信じて頑張りましょう。
Commented at 2013-04-20 13:32
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by eilakuyagarden at 2013-04-20 17:36
鍵コメ2さま
僕も自宅療養中に、何度も、悪寒がして風邪のような症状になりましたが、そんな時は背中にタオルを一枚入れて、葛根湯を飲み、頭を冷やして、横になって休みました。身体が変化に慣れ、元に戻って行く過程にはしょうがないことなのかなと思っていました。でも、どうしようもない時はすぐ医者に行くで良いと思いますよ。理由は分からずとも、病状が悪化していないと分かるだけでも、うやむや考えるよりは良いと思います。

“ 思い詰まって辛い時 ” は、なにか他事をしていました。例えば、部屋の模様替えとか、通販で遠くの美味しいものを取り寄せて食べたり。日課も決め、毎朝のストレッチ、ラジオ体操。その後前日にあった事を手帳に書き、体温、血圧、体重、体組成を毎日測定して記録。朝食を準備をして食べたら家中の部屋の掃除。規則正しく生活し、部屋からでなくても身体を動かす工夫をしていました。ずっと横になっていると時間も長く感じるし、いろいろ頭で考えちゃうしね。でも、無理も禁物。身体がだるい時、眼の違和感がある時は、やはりじっとしてる事が大事です。

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