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入院日記 1: さあ登頂開始
僕、入院しています。

おぉ〜、突然だねって声が聞こえてきそうですが、入院しました。

病名は『原田病』という両眼のぶどう膜炎。
100万人に数人しかかからない病気。発症の原因は今でも不明。
でも、有効な治療方法があって、完治できる(人もいれば、再発、慢性化したりする人もいる)から難病指定はない。

ステロイドを大量に使った治療が有効で、ぶどう膜炎は治るのだけど、ステロイドの副作用というリスクがあり、治療中はステロイドの免疫抑制効果のため、風邪やインフルエンザなど感染症にかかりやすくなるので注意が必要。感染した場合や、副作用に対しすぐに対応できるようにするため、視力の回復が認められ、ステロイドの投薬量を少なくできるまでは入院治療が必要。最低、二週間。長いと一月半なんて人もいるらしい。治療が自分の体質に会うかどうかが鍵なんですね。退院後もステロイドの服用が続き、最低3〜4ヶ月は自宅療養が必要。できれば外に出ないで、軟禁状態での治療がいい。ステロイド治療中はとにかく風邪をひかないことが一番重要なのだそうだ。風邪をひくと原田病が再発するばかりか、へんな病気もついでに誘発する可能性があり、原田病が慢性化してしまう恐れもあるらしい。怖いねぇ〜。

つまり、治療が始まれば、免疫力が回復し、ステロイドにより低下した副腎の機能が戻り、ステロイドから離脱できるまで、できれば仕事はしないで治療に専念せよということだ。しかし、そんなに休める人って少なくて、無理して社会復帰して再発なんてことになっている人の闘病録なんかもネット上に沢山あって、やっぱりしっかり治るまでは、忍耐強く治療に専念するのが一番いいようだ。

原田病に関する暗くなる闘病記や、ステロイドの怖くなる副作用の話はネット上にいくらでもあるのでそちらをご覧ください。

僕も、最初に病名を告げられ、すぐに入院できますか?と言われた時には、ショックと不安感と恐怖で少しパニックになりました。ネットでいろんな人の闘病記や眼科学会で発表されていた医療過誤の論文などいろんな記事を読み漁り、さらに落ち込み、怖くなり、翌日病院に再度行き入院の計画を相談。予後の軟禁状態での数ヶ月に及ぶ自宅療養を考えれば親のいる岐阜の実家に帰り、岐阜で入院、自宅療養がベストとの結論に達し、すぐさま先生に紹介状をお願いし、岐阜に連絡。こうなると、気持ちも開き直って、落ち着いて、やるしかないと前向きな気持ちになれました。だって、すぐに命に関わる病気ではないんだし、ちゃんと治療すれば治る可能性があるわけだし、幸い僕は自営業。働かないとお金は稼げないけど仕事を失うことはない。ダメなら、また一から出直して、庭仕事を始めればいい。だって、前もゼロから手探りでここまでやってきたんだし、次はゼロからじゃなく多くの縁を持っての出発になるから5年前よりは高い位置からスタートできる。だから、まずはしっかり再始動できるように、しっかり病気が治るまで全ての仕事をキャンセルして治療に専念です。

仕事をご依頼していただいてるお客さんに事情をお話して、仕事の延期を連絡。ご迷惑おかけして申し訳ないのに、皆さん『岡田さんが元気に戻ってくるまで待っていますよ。頑張ってください。』との暖かい言葉。電話を切ってから泣きました。本当にありがとうございます。

ここから怒涛のスケジュール。実は発病の4日前に庭づくりのご相談を受けた岐阜のお客様がいて、そのお客さまとの打ち合わせがありました。それに、いつ帰ってこられるかわからない。軽井沢の庭畑に花苗をそのままにはできないので、岐阜に移動しないといけないし、長期間長野を離れるためにアパートもそれなりの準備や岐阜で当分の間、自宅療養しながら事務仕事をこなせるだけの荷物や資料を移動しないといけない。レンタカーを借りてのプチ引っ越しです。これらをわずか3日でこなすため岐阜と長野を二往復。母に手伝ってもらえて本当に助かりました。ありがとう。

11月の仕事は仲間に協力をお願いし、段取りやお客様への連絡だけを完璧にこなして入院前の仕事はすべて終了。Tさん、Yさん、自身も忙しいのに協力してくれて本当にありがとう。コロニーの斎藤ご夫婦、本当にいろいろ助けていただいてありがとうございます。そして、僕の相棒を復帰まで快く預かってくれたH様。どうぞ相棒をよろしくお願いいたします。

本当にいろんな人に支えられているんだと再確認できたことは病気になって良かった?ことなのかな。
本当に本当に、ありがとうございます。

昨日、無事に入院しまして、早速大量のステロイド治療を始めました。人の副腎が一日に作るステロイドが約5mg(今日薬剤師さんに聞いたらもう少し少ないらしいが)、一年間では約1800mg。僕が昨日からの3日間で点滴されるステロイドの量は3000mg。一年間に体が作る量の約2倍の量をわずか3日ほどで摂取するんだから、怖いよねぇ。2日間、2000mgのステロイドがすでに体に取り込まれた訳だけど、確かに視力は少し回復し始めている。ありがたいことに、この二日間で少しだけ胃が重いぐらいでそれ以外の副作用は出ていない。睡眠障害なども出るらしいけど、5時間にも及ぶ点滴の間に2〜3時間昼寝してしまうから、夜寝られる訳もなく、これは普段も良くあることなんで、睡眠障害かどうかは不明。ちょっと心配なのは今朝、おきて顔を洗っていたら鼻血が出たこと。先生は止まらないなら心配だけど、すぐに止まったなら今は問題ないと思う。副作用とは考えられないとか。まあ、明日以降も症状が続くなら考えましょうとのこと。そうだろうな。まあ、僕としては起こった事実は小さなことでも全て伝え、相談し、疑問は全部投げかけていきたいと思います。だって、治したいんだから、患者側も考えなきゃ。

それから、ちょっとネガティブな記事は今日が最後。
次からは、明るい入院日記を書きます。

開き直ってから、今回の病気を、はじめて高い山の登頂に挑戦するような楽しくて、怖くて、でもワクワクするような気持ちで、これから入院しようという気持ちです。
治療方針を知った時からなんだかこの病気の治療って山に登るみたいだって直感で思った。

きっと原田病という病気の山の頂上を征服し、登りよりも危険な下りを、ステロイドを減らしながら一歩一歩慎重に病気の山を歩き切って、必ず皆さんの前に元気な顔で戻ってきます。必ず。

早く、治った目で今まで、毎日見つめてきた、美しい自然、草木を見てみたい。
大切な仲間達、お客さんに早く元気な顔を見せたい。
だから、頑張る。

入院している部屋からは、目の前に山頂に岐阜城の建つ金華山が綺麗に見えます。
入院日記 1: さあ登頂開始_b0133243_2102760.jpg


気持ち良い景色に、入院生活を結構楽しんでます。
わずか二日の点滴治療で、疲れることなくブログが打てるようになったのは正直驚き。
でも、毎日は無理かなぁ。無理しない、無理しない。
ただ、この後のリスクがちょっと心配。でもそれは考えないことにして、次のブログからは、面白い視点で僕の入院生活と今日の金華山を紹介しますね。
これからも、応援のほど、どうぞヨロシクお願いします。

僕は元気です。
入院日記 1: さあ登頂開始_b0133243_212370.jpg

by eilakuyagarden | 2012-11-15 21:25 | 永楽屋ガーデン | Comments(3)
Commented at 2012-11-17 18:08 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by eilakuyagarden at 2012-11-17 20:39
ありがとうございます。
あまりに突然だったので、とにかく慌ただしく準備して入院となりました。
あまり、いろいろ考えている時間もなかったので、ご連絡できずすいません。
また、元気になりましたら、あらためてご挨拶に行きますね。

ご依頼のクロマメノキの件は、大株がなかなか見つからず、そうこうしている内に病気になって、対応できなくなってしまいました。
来年、また探したいと思いますので、ちょっと長い目でお待ちくださいね。よろしくお願いいたします。
Commented by 内山朋彦 at 2012-11-20 10:09 x
岡田さん 全く問題ありません。ゆっくり治して頂いて、また来年会えるのをみんなで手ぐすね引いて楽しみにしております。。


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