ヤダケ
2月になったとたんに気温も上昇し、日中は氷点下を脱出。
南信地方では3月上旬の陽気だったとか。

でも、北西の風は冷たくて、体感的にはマイナス。
そんな中、今日もいつものように田舎道を歩いた。

風を正面に受けて歩いていたら、風が遮られて一瞬暖かく感じる場所があった。
民家の西。小径と田んぼの畦に植わっていた竹林。
密生し、見事に冷たい風を防いでいました。

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この竹。“ヤダケ(矢竹)”といいます。


イネ科ヤダケ属の多年生常緑笹。

えっ、「笹」なの?
そうなんです、名前に竹とついていますが、成長しても皮が桿(かん:茎のこと)を包んでいるため笹に分類されているんです。

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その名の通り、昔から弓矢の矢につかわれている天然素材。
弓矢が戦の重要な武器として使用されていた時代には、お城や武家屋敷、寺社などにも良く植えられたそうです。実際、上田城などにもヤダケの竹林がありますし、真田氏の城下町だった松代でもヤダケを良くみかけます。小田井宿など中仙道の宿場町を歩いていると、街道筋の民家の中にヤダケの竹林を見かけることがあります。
戦乱に明け暮れていた時代には、平素から戦の心得としてヤダケを植え、戦いが始まればすぐに矢を打つことが出来るように備えていたんですね。

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戦のなくなった現代。
竹稈が真っ直ぐで、節が低く、節間が長く、その通直な姿が美しいヤダケは、庭園の植栽に良く利用されています。



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「なるほど、ヤダケが弓矢の矢に使われたのは、稈が真っ直ぐで、節が低く、節間が長いからか。」って思った人いますよね。
残念!それだけでは完全に正解ではありません。

実は矢に使われた最大の要因は 「挫屈強度に優れていたこと」。
他の竹に比べて曲げ剛性が強く、簡単に折れないってことなんですね。

ヤダケの断面形状は竹の中でも比較的正円に近く、しかも竹の挫折(曲がり)の抵抗力を表す要素のひとつである靭皮繊維の長さが他の竹よりも長くて、最も優れていたためなんです。



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今では弓矢としての性能はあまり求められないでしょうけど、そのまっすぐ伸びた竹稈の美しさと簡単には折れない強さとしなやかさは、防風竹林としてはとても重宝する存在なのかも知れません。

ちょっと気にして、近くの竹林を観察してみてください。
戦乱の時代の面影を偲ぶことができるかもしれません。
by eilakuyagarden | 2011-02-01 22:01 | 木の物語 | Comments(3)
Commented by miekichi1014 at 2011-02-02 17:42
こんにちは♪
矢竹ねー。なるほど・・^^;
タイトルだけ見て、どんなキノコだろうって思ってしまいました!!
あはは・・ すみません。。。

最近お散歩していて、綿毛だけ残った草をよく見かけるのですが、なんて言う名前なのか気になっています。
いつも枯れた姿しか、気づかず、どんなお花が咲いていたのか??
つる草なのかな?橋の手すりなどに、絡みつく感じで、小さな綿毛が、わーっといっぱいで、かわいいんですよー。
おわかりになるかしらん??
Commented by eilakuyagarden at 2011-02-02 19:00
miekichi1014さま、こんばんわ。
キノコですか...。さっ、さすがは食通ならではの想像力です。

散歩時にみた綿毛の残る植物ですけど、想像だけではなんとも...です。しかし、その想像の範疇で考えてみて、僕のブログの2009年12月3日[クレマチスの綿帽子]を一度見てみてください。
この写真に類似しているならば、おそらく「センニンソウ」か「ボタンズル」かと思います。どちらも、日本の原種のクレマチス。軽井沢の野山では雑草のごとく木に絡み付いています。どちらもとても繊細で奇麗な花ですよ。

違うとなれば、やはり綿毛の写真みないと、わかりません...。
Commented by miekichi1014 at 2011-02-03 16:22
おおーー!!
さすがは、先生!コレですコレコレ!!^^v
ありがとうございます♪
お花が咲いていた様子は、全然見た覚えが無いのですが、綿毛になると急に目に付くんです!
きっと周りの草木も、みーんな枯れてしまって、白いふわふわの綿帽子が、目立つのでしょうねー?
ちなみに、小さいですが、今ロゴ画像に使用しています^^。


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