伝説のレンズ
昨年の12月に岐阜の実家に帰省した時に、部屋の大掃除をした。
ウォークインクローゼットに山積みになった荷物の中から、買ったこともすっかり忘れていたカメラレンズを見つけた。

TAMRON(タムロン)の単焦点マクロレンズ SP90mm F2.5[Model 52B]


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生産開始が1979年で1988年までつくられていた35mm一眼レフカメラ用のマクロレンズ。コアなオールドレンズマニアにとっては伝説の名機である。


大学に入ってすぐに買ったレンズだったけど、一度も使うことなく机の引き出しの奥にしまわれていた。
僕のカメラ歴は小学校6年からで、祖母に買ってもらった 『canon A-1』 が僕の愛機だった。(今から思えば、小学生には非常に勿体ないカメラだ)。土地柄もあって、飛行機大好き少年の僕の撮影対象は自衛隊の戦闘機。毎年の航空際が僕の写真撮影の一大イベント。今とは全く撮影対象が違うけど、このおかげで撮影理論なんてさっぱりわからなかったが、「こういうお天気の時はこうすると飛行機が奇麗にとれる」、「この位置からとると見栄えがいい」なんてことを経験的に覚えていった。
年々、望遠ズームレンズや最高5コマ/秒の高速連写性能が欲しくてモータードライブを買い増していき、大学に入った頃には充実した装備で飛行機の撮影ができるようになった。

でも、この単焦点の90mmマクロレンズは何のために買ったのか?
全く思い出せないんです。

ちょっと思い出話が長くなりました。スイマセン。


まあ、買った動機はどうあれ、20年以上前に生産終了したレンズが、今、新品で売られているなんてことはない。中古レンズを探しても、状態の良いものは希少だから(というか無いんじゃないかなぁ)、これは本当に貴重な一本。
撮影対象が花や木となった現在。マクロレンズの使用頻度は高い。
「今こそ使わないでどうするよ」ってことで、2011年になりこのレンズを使うことにした。



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手前がフィルムカメラ用のオールドレンズ “TAMRON 単焦点マクロレンズ SP90mmF2.5(以下、SP90マクロとする)”。奥の短い方が、今一番多用しているデジタル一眼レフカメラ用の単焦点マクロレンズ “OLYMPUS Zuiko Digital ED50mmF2.0(以下、ZD50マクロとする)”。


レンズが違うと、写り方も違ってくる。
これが一眼レフカメラのおもしろい所。
似た仕様のレンズでも、メーカー独自の色が出て、同じものをとっても少しばかり写り方が変わってくる。


ちょっと比較してみましょう。

まずは、“ZD50マクロ”で撮影した冬枯れの “アブラガヤ”。
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次ぎは “SP90マクロ”で撮影した “アブラガヤ”。
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レンズの焦点距離が50mmと90mmで異なるために、背景の写り方が異なってきますが、被写体となるアブラガヤが同じ大きさに写るように撮影しました。
ピントはどちらも中央ジャスピン。SP90mmはマニュアルフォーカスで撮影したので、ちょっと絞りが変わってきましたが、できるだけ近い条件で撮影。

違いが何となく感じられますか?
画面の明るさとかでなくて、絵の柔らかさと、解像度(鮮明に写っているかどうか)のバランスの違いです。

ZD50マクロは解像度が高くてシャープ。キリリとした印象の絵。
一方、SP90マクロの絵は解像度は最新のレンズに敵わないけど、それでも実用に遜色ない解像度。優れているのは背景のボケの感じと描写のやわらかさ。なんか、ほわ〜んとした優しい絵になります。20年以上前につくられたレンズとは思えない素晴らしい写りです。

最新レンズのキリリとした切れ味のある絵もいけど、
オールドレンズ「伝説の名機」が写し出す、キレとやわらかさを兼ね備えた絵の美しさにも魅了されてしまいした。


このレンズを使うとオートフォーカスもできないし、撮影はマニュアル。
デジタル一眼レフの便利機能は使えない一昔前のレンズだけど、カメラの命はレンズなんだと改めて教えられる一本。

これからも大切に使っていきたいと思います。
by eilakuyagarden | 2011-01-19 23:50 | 永楽屋ガーデン | Comments(3)
Commented by マイドウチヤマデス。 at 2011-01-20 09:22 x
ごぶさたです。いつもキレイな写真、楽しませていただいてます。
なるほど90の方が人間の網膜の解像度に近いのかな?
カメラレンズのクオリティが人の眼を超えてゆくにつれて、
人の眼の曖昧さの再現も仕上りのポイントになるのかなと思います。
CanonA-1!一世風靡しましたな!!僕は中学時代、天体写真から
入りましたが、冬の夜の撮影で友人のA-1のバッテリーが上がってシャッターが押せず、綿密に撮影計画した皆既月食の撮影をフイにしたことがあり、
親に猛烈にねだってメカニカルシャッターのnewF-1にAEファインダーつけてえらそうに持ち歩いてましたが、なんせ重くて使いこなせなくて、3年ほどで手離しましたな。・・コドモには分不相応な代物でした。
天体熱が冷めて、カメラもあまり一生懸命でなくなりましたが、
やっぱ男たるもの一眼レフ欲しいなー。昔はCanon派でしたが、今はNikonがいいな。・・・家人にダメって言われるけど。

あ、谷中へのご来場ありがとうございました!
Commented by eilakuyagarden at 2011-01-21 00:15
マイドウチヤマさま
谷中の展示、とても素敵でした。猫達はもちろん良かったけど、レート化粧品の広告イラスト?のマンガチックなイラストが一番気に入りました。いいもの見せてもらいました。

マイドウチヤマさんもカメラ小僧だったんですね。canon F-1とは、あのカメラはなんだか大人なカメラの印象で、僕には雲の上野存在でした。A-1は確かに電池が一番の問題でした。高価な電池が消耗品で困りました。モータードライブMAを買ってからは、単3電池12本で駆動できたから良かったけど、それでも12本があっという間に無くなるのには正直泣きそうでした。フィルムも高感度なものは高いし、現像代もかかったし、あの時代に比べれば、今のカメラは本当に便利ですね。
僕の場合、カメラは庭や植物の記録に欠かせない七つ道具。これからも撮影技術を少しでも向上させて、お客様やブログを見に来てくれる方々に美しい絵をお見せできるように頑張ります。
Commented by しゅうまい at 2011-01-24 21:10 x
こんばんは。谷中で話してくれたレンズですね!
違いますね・・・印象が。 確かにやわらかい。陰影が50に比べて少ないところですかね。
私はこちら好きです。 被写体によるかと思いますが、今後も比べてアップしてみてくださいね。


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